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(11)ミュンヘン [2002初夏 友人たちとヨーロッパの旅]

7/5(金)

 この日も友人たちとは別行動。喧嘩をしたわけではありません。先日体調が悪くなってノイエ・ピナコテークをパスした私に配慮してくれたのです。一緒に外出して、彼女たちが見つけた近くの日本食のレストランを教えてもらってから分かれて、私はノイエ・ピナコテークへ。一昨日、アルテ・ピナコテークで購入済みのコンビネーションチケットを使えました。寒いくらいだった昨日と違い、今日は暑くなりました。


☆ノイエ・ピナコテークNeue Pinakothek(2)

  1995年に次女と訪れていますので、今回は19世紀のドイツ絵画を主に鑑賞することにしました。ドイツロマン派からナザレ派、そしてベックリーンから始まる近代への歩み。世紀末ミュンヘン(ユーゲントシュティール)の美学も見逃せません。そして20世紀に入るとミュンヘンで結成された<青騎士たち>カンディンスキー、クレーなど。シュトゥックやマルクなどあまり知られていないけれど忘れがたい作品にも会える美術館です。


↓JOHANN FRIEDRICH OVERBECK オーヴァーベック「イタリアとゲルマニア」1828 (94.4×104.7)


左の月桂冠の女性はイタリアを右のブロンドの女性はゲルマニアを表しています。ナザレ派の画家はローマで宗教的な共同生活を送り、宗教美術の刷新を目指しました。この作品はドイツ中世への回帰と南方イタリアへの憧れが背景の景色とともに描かれています。



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  Arnold Böcklinベックリン「波間の戯れ」1883 180.3×237.5
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↓シュトゥック「原罪」1893年 96×59.7  蛇が絡みつく女=原罪のエヴァとは簡単に推察できない何かがうごめいているような怖い作品です。世紀末の男を破滅へと導く「ファム・ファタル」、革新的な俗悪さに秘めた世紀末の象徴主義。当時のミュンヘンの画壇に君臨したシュトゥックはミュンヘンで発行された芸術誌「ユーゲント」の中心人物でもあり、時代の寵児だったのです。


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初回の訪問で紹介したクリムトやクノップフの名品を鑑賞後、館内のカフェでビールとサーモンのパスタのランチ。帰途、和食屋で夜食用にお寿司をお持ち帰り。仮眠の後、生寿司のほうを少し食べてから劇場へ。


♪~ベッリーニ『清教徒』19:00~ @バイエルン州立歌劇場


舞台は私の好きなロマネスク聖堂風な建物、石壁が厚くシンプルな窓から

さす光は柔らかい。衣裳の色遣いも抜群のセンスです。プログラムには

↓ヴァン・ダイクの「Konigin  Henritta  Maria」の美しいチャールズ1世の妃の肖像画。

 

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エルヴィラの衣装や髪飾りなどはこの絵を参考にしたようです。このモデルはフランスからイギリス王家に嫁いだエンリッタ(劇中ではイタリア名エンリケッタ)オスカー・ワイルドの同名の詩が添えられて興味をそそられました。

エルヴィラの淡いグレイのサテンのドレスが石壁に美しく映えて。グルベローヴァのあの!!狂乱のコロラトゥーラは鳥肌のたつほどの感動。人間の声でこんなにも清らかで一途な表現ができるものなのか・・・と。

観られなかった東京でのボローニャ引越公演ではアルトゥーロをサバティーニが歌って大喝采だったそうですが・・・さて、ミュンヘンでのクンデです。尻上がりによくなったものの序盤は苦しげでした。

高音も振り絞ってようやくという歌唱で、がっかり。クンデはこの後だったと思いますが、「トロイの人々」(パリ・バスチーユ)は素晴らしく、復調してました。合唱は良かったのですが、他の歌手たちはほとんど印象に残らないほど・・・圧倒的なグルベローヴァの歌唱でした。。舞台袖のバルコン(右側・

)にずーっと詰めてらしたヨナスさんに、カーテンコールのとき誇らしげな笑顔で会釈するグルべ様でした。生きているうちにこれ以上のエルヴィラを聴くことはないでしょうねと友人たちと話しながら満足感と寂寥感、複雑な気持ちを抱えてホテルに帰りました。

 

参考映像:Vincenzo Bellini『I Purtani』  2001 バルセロナ・リセウ劇場ライヴ盤

 

指揮:フリードリッヒ・ハイダー   演出:アンドレ・セルバン

 

ヴァルトン卿:コンスタンティン・ゴルニー   ジョルジョ:シモン・オルフィラ    アルトゥーロ:ホセ・ブロス   リッカルド:カルロス・アルバレス   エンリケッタ:ラクエル・ピエロッテイ

エルヴィラ:エディタ・グルベローヴァ

 

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